投資をやりだすと、「聖杯」は無いのかと、トレードに関連した本を読み始める私。
ただ最近はネットの記事だけで無く、Youtubeの動画でも有益な情報を得られるようになったので、昔に比べると投資関連の本を買う機会も減ってきました。
そんななかこちらは、いわゆる投資指南の本では無く、「トレーディングは訓練次第で成功できる」という考えから、実際に公募で集めたメンバーにトレードの手法を伝授して行くという、1980年代に実在したトレーディング集団「タートルズ」と、その創設者でもある「リチャード・デニス」に関するノンフィクションです。
伝説のトレーダー集団 タートルズの全貌
まわりの他人より少し想像力に富んでいる人なら、この物語は本当にワクワクしながら読めると思います。投資に興味を持っている人はもちろんのこと、これまでまったくこの分野に関心のなかった人も緻密かつ大胆なストーリーにエキサイティングし、一気に読み終えてしまうことでしょう。これぞインベスタードリーム!
私自身はこの本で、「リチャード・デニス」、「タートルズ」を初めて知りました。
話の流れとしては、リチャード・デニスが先物取引を始めた1970年代から、公募で集めた素人集団「タートルズ」にトレーディングの手法を教えていた1980年代、その後のタートルズのメンバー、タートルズの影響を受けた人たちを追った1990年代から2000年代の前半が舞台になります。
結構厚い本ですが、時間もあったので、2日で一気に読むことができました。
リチャード・デニスの取引手法は1970年代に生み出されたものですが、その考え方などは2020年の今でも十分に通用するものがあると思います。
具体的には「トレンドフォロー手法」。
トレンドのサインが出ない限り、「タートルズ」のメンバーは取引はせず、当然1日中何もしない時もあります。
逆にサインが出た時には躊躇なく売買をし、逆に行けば損切りをし、トレンドに乗ればギリギリまでその波に乗ります。
※これが実際やろうと思うとなかなか難しいのですが。。
多分この手法を「タートルズ」のメンバーが指南された通りにできたのは、資金はデニスが出していたというのが大きいと思います。
負けてもメンバー自身その責任を問われることも無かったので、何も考えずにただ「その通り」に取引をし、負けても傷つく事無くまた次の機会にトライをし、勝つときには大きく勝つことができたんだと思います。
やはりこれが自分の資金だと、なかなか損切りができませんし、逆に利益が出れば、なるべくそれを早く確定させたいという思いが強くなってしまいます。
なので結局投資で大きく勝つには、損切りはルール通りに行い、利益は伸ばせるところまで伸ばすというのが鉄則だと、改めて気付かされた気がします。