第152回 直木賞受賞作家であり、テレビ番組なんかでもオススメの作家さんとして、最近はその名前を良く耳にする西加奈子さん。
私は今まで読む機会が無かったのですが、今回この『ふくわらい』で西加奈子さんの作品に始めて触れました。
『ふくわらい』西加奈子
マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、書籍編集者の鳴木戸定。
彼女は幼い頃、紀行作家の父に連れられていった旅先で、誰もが目を覆うような特異な体験をした。
その時から彼女は、世間と自分を隔てる壁を強く意識するようになる。
愛情も友情も知らず不器用に生きる彼女は、愛を語ってくる盲目の男性や、
必死に自分を表現するロートル・レスラーとの触れ合いの中で、
自分を包み込む愛すべき世界に気づいていく。
第1回河合隼雄物語賞受賞作。「キノベス! 2013」1位。
2012年8月に発売された本ですが、最近文庫本になっていて、ページ数もそれほど多く、第1回河合隼雄物語賞受賞作、「キノベス!2013」1位ということで、まずはこちらの本を購入してみたのですが、個人的にはとても興味深く読むことができました。
確かに独特な主人公と、周りの登場人物も一風変わった人たちで、アマゾンのレビューなんかを読んでみると、若干受け付けない人もいるようですが、私にはそれが爽快な感じがしました。
西加奈子さんの、その他の作品も是非また読んでみたいと思わせる本でした。